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お嬢さんのスペシャル版との相違

2017.06.28 20:14|感想等
映画「お嬢さん」スペシャル・エクステンデッド版を見てきました。
覚えている限りの追加シーンを。


第1部(一部、第2部を含む)
・大きく違うのが第1部の導入部。通常版ではスッキの生い立ちと目的がわりと早くに明かされますが、スペシャル版では藤原伯爵が登場してスッキを呼びつけるところまで明かされません。物語のスピードや視聴者の緊張感を考えると、通常版の方がリズムがいいですね。
・冒頭の、車の中で何かを食べるスッキ。何かの正体が深緑のべちゃっとした餅のようなもの、ということがわかります(結局何かは分かっていない)
・屋敷についてから門をくぐって、「まだ寝てていいぞ」と言われるスッキの不安そうな表情のシーンが追加されてます。
・屋敷についてから佐々木夫人に案内されるスッキ。この時の佐々木夫人のセリフの中に、「旦那様とお嬢さまとお話しされるときは日本語で」と指定されます。またこの後に続く襖の向こうを覗き込むスッキの前に、怪訝な顔をして襖を見つめ、眠そうに目をこするスッキのシーンが追加されています。
・秀子と初めて対面するスッキの胸中のセリフ「美人だってこと、はじめに言っておいてよ」的なものが省略されています。スッキの胸中のセリフは、後からの追加が多いのか、スペシャル版ではカットされているところが多い気がします。
・秀子と初めて対面するシーンで、2人が孤児であることを秀子が指摘して、「私たちって似ている」と発言するシーンが追加されています。
・秀子が朗読に出かけていった後、秀子の服や帽子を物色するスッキのシーンで、白い帽子をかぶる前にオレンジ色の帽子をかぶるスッキが追加されています。また赤い着物(秀子が子どもの時に着ていたもの)を見つけた時、通常版では「これは…?」的なセリフがありましたが、スペシャル版ではありません。
・秀子を離れへ迎えに行くシーンで、スッキが例のおばさまが自殺した桜の木の下を通りますが、ここでの独白「なぜこんな大きなお屋敷の奥方が自殺を…?」的なセリフがありません。説明台詞なので、後から追加したのかと。
・離れから秀子の部屋に戻るまでのシーンが追加されています。侍女なのにお嬢さまにうまく傘がさせてなくて、秀子ずぶ濡れです。ここで叔父の舌が黒い訳を、秀子がスッキに説明します。
・部屋に戻ってから秀子が嘔吐するシーンがあります。「本に酔ったの」と辛そうに吐きます。その背中をスッキが摩ります。朗読が、本当に彼女にとって苦行であることがわかる、辛いシーンですが、貴重なシーンです。
・この後だか忘れましたが、靴を隠した女中がスッキに謝るシーンがあります。多分、朝食の時。謝った女中は席に戻って涙を拭きながら、食事を再開します。この時、他の女中が楽しそうに耳打ちをしていますが、スッキは仲間外れにされています。内容は藤原伯爵が来るらしいとか何とかだと察せられます。
※上月の屋敷には年頃の男がいないので、若くて位の高い、見てくれの良い藤原伯爵が来ると色めき立ちます。さらに言えば、以前の侍女である純子が、藤原伯爵に手を出された(で、解雇された?)という背景も関係しているかと。
・秀スキ入浴シーン。特に追加とかはなし。
・藤原伯爵登場。何度聞いても「おうせちま」と言っています。ここで藤原伯爵がスッキに「やるべきことやっているのか」と問うシーンがあり、そこで秀子がスッキを「藤原伯爵は完璧な侍女をよこしてくださいました」とスッキを褒めるシーンが追加されています。
※二部にも同じシーンがありますが、ここでの褒め言葉「お嬢さまのお相手をするのに鈍い女ではダメだから〜」というセリフが全く反転して使われていることがよく分かります。
・藤原伯爵はここでチップとして硬貨を一枚、スッキに渡します。
・藤原伯爵の部屋に案内されるスッキ。案内役の女中が立ち去ると、藤原伯爵の無駄な側転シーンが入ります。
・ここで硬貨(実は偽物)を返すスッキと、彼女の正体を説明する回想が入ります。
・回想シーンでは、クッタニを中心に侍女の仕事を教えてもらうシーン、お嬢さまを褒める時は息を止めて顔を赤くし、口ごもるように、というシーンが入ります。
・秀子と伯爵と上月との食事のシーン。ここで唇を噛み締める女中は純子っぽいけど、どうなんだろう?
・美しく着飾られた秀子を見て、椅子を蹴飛ばして立ち上がる伯爵に「図々しいやつ」というスッキのツッコミが入ります。通常版ではこの後に先の回想シーンでの、褒める時のやり方の話が入ってきてました。
・お着替えのシーン。スッキが伯爵を結婚相手に勧めるような言い方をして、秀子の機嫌を損ねる、というシーンが追加されています。
・水彩画ではなくて油彩道具を取りに行かせられるシーン。スッキがとても慌てて道具を取りに行き、階段で一度道具をばらまいてしまうシーンが追加されています。
・伯爵とイチャつくのを発見するスッキ。ここ、うまいのがスッキ視点だと、伯爵と秀子が最初ぼやけてて、本当に唇を合わせているかのように見える(実際は合わせてない)
・二人の初夜があってからの、絵画のレッスンのシーン。通常版でもあったように、ここで秀子に迫る伯爵が小銭を払ってスッキを追い払おうとするが、それをスッキは拒む。スペシャル版だと、先に小銭をもらって〜のシーンがあるから、繋がりやすい。
・足揉みシーン。秀子がスッキに「お前がいるなら、このままでも構わない」と言う。その前に「叔父はどこへ逃げても追いかけてくる」「一緒に散歩したりお話ししたりできるなら〜」というセリフのシーンが追加されています。より秀子の、叔父に対する恐怖、逃げられないという想いを感じ取れます。
・駆け落ちのシーン。からの、初夜。秀子の支度を整えるスッキのシーンが追加されています。
・旅館で伯爵を待つシーン。スッキと秀子でお嬢さんごっこをしながら、旅館の女将に見張られているという話が入り、秀子が女将の視線に気がつくシーンが追加されています(2人っきりでもイチャつけないっていう)
・旅館でのシーンは、伯爵がいないときは女将の目があるからなかなか2人でイチャつけないのかも。伯爵が戻ってきた時に、隙を突くようにイチャつく2人のシーンが追加されています。
・2部ではスッキの「花を摘んだなら、新しく植えてよ」「早く施設にぶち込みな」を襖の向こうで聞きながら噴き出す秀子が追加。また、一瞬の隙をついて襖を間に挟んでスッキとチュッチュする秀子の前に、本当に嬉しそうにスッキに駆け寄る秀子のシーンが追加されています。

第2部
・1回目の朗読会(人形が出てくるアレ)の後、藤原伯爵に耳打ちをする叔父。それを見ている秀子のシーンが追加されています。
・偽物の本(蛸の絵)を描く藤原伯爵と叔父。それを盗み見る秀子の図。細々とセリフが追加されています。
・(藤原伯爵が手順を踏めば誘惑できる女の話題で)「佐々木夫人も含めてか」が、2度も問うシーンがあります。通常版では1度目がないです。
・伯爵がスッキに仕事をしろ、と迫るシーン。第2部だと、ここで隠れている秀子が噴き出すシーンがありますが、スペシャル版では分かりやすくなっています(おもちゃみたいな〜のところで秀子は笑っている、とはっきり分かる)
・足揉みシーンの後、仲違いする2人。秀子の怒りのままに、襖の向こうの押し入れベッドに追いやられたスッキは、啜り泣きをしながら飴(風呂、初夜のシーンで秀子に与えたもの)を舐めながら、嗚咽を堪えます。
※辛いことをこらえる時、あるいはその行為が楽しいと思い込まなければならない時に、飴を舐めるという習慣がスッキにあると分かります。
・秀子が首を吊りに出て行きます。部屋に気配がないことに気づいたスッキがお嬢さまの部屋を見ると、ベッドにお人形が寝かせられており、衣装部屋の上の棚が空いています。
※このシーンにより、秀子が幼い頃から抱えている人形の意味がより強調されます。人形は秀子自身の分身。通常版では秀子がスッキとのセックスで人形を弾き飛ばして以来、人形は出て来ません。

第3部
・藤原伯爵の拷問シーンで、叔父の秀子についてのセリフが追加されています。叔父の変態紳士っぷりがよくわかる…
・秀子の変装シーンで、スッキがそれを整えてあげているシーンが追加されています。

エンディング
・メイン曲?の後に、「イムの来る音」が流れる構成になっています。通常版では逆ですね。
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